結婚指輪に使われる石としてガーネットってどうなのか?と検討されている方も多いと思います。
今回の記事では、指輪に使用する石としてのガーネットについて詳しく解説していきます。
まずガーネットとはどのような石なのかという点について少し解説していきます。
ガーネットは、私たちにとっても馴染の深い石で、1月の誕生石としても知られています。
和名は柘榴石(ざくろ石)となっており、柘榴に似た赤い色をしたガーネットが一般的です。
指輪に用いられるガーネットもそのほとんどが赤い色のガーネットとなっています。
ガーネットに分類される石は、その組成も種類によってまちまちですが、一般的な成分としては、
A3B2(SiO4)3または、A3B2C3O12と表されます。
主成分は、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、アルミニウム、クロム、チタン、ケイ素などが含まれている石のことを指します。
ガーネットとは、これらの成分を主成分とした石の総称ということができるでしょう。
ガーネットは種類によって、成分が違うため、さまざまな色の種類があります。
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深い赤(アルマンダイト・パイロープ)
ピンク(ロードライト)
琥珀色・金色(マンダリン・ウンバライト)
深い緑(ツァボライト)
黄色(ヘソナイト)
透明・白(リューコ)
黄緑(デマントイド)
薄い黄色(マリ)
鮮やかな緑(ウバロバイト)
日本で見られるガーネットのほとんどは、赤色のアマンダイドやパイロープと言われる種類のガーネットです。
手作り指輪などで使われるガーネットもアルマンダイトなどの赤色がほとんどです。
ガーネットの宝石言葉は、「真実」「情熱」「友愛」「繁栄」「実り」などです。
変わらない真実の愛を情熱的に、そして二人の実りある未来を祝福してくれる、結婚リングにふさわしい石と言えるでしょう。
またガーネットには「勝利の石」という別名もあり、立ちはだかる困難や難しい局面を乗り越える力を与えてくれる石でもあります。
最近では魔除け効果のある石としても人気が高まっています。
結婚生活は、楽しい時ばかりではありません。長い結婚生活にはつらく悲しい時もあります。そんな時に、ガーネットが乗り越える力や勇気を与えてくれたり、降りかかる災難を跳ねのけてくれるかもしれません。
ガーネットを指輪につけるとどのような効果があるのでしょうか。
まずガーネットを指輪に付ける効果の一つ目に上がられるのは、その色の効果です。
指輪に用いられる一般的な深い赤のガーネットは、ゆびさき、手元を明るい印象にしてくれるでしょう。
結婚指輪に埋め込む石としては、ダイヤやブルーダイヤなど涼しげな色のものが一般的ですが、指輪にワンポイント赤が入ることによって、指輪全体の印象が華やぎます。
暖色系、寒色系の原色に近い色のマニキュアをする人だと、組み合わせでファッショナブルな印象も与えることができます。
ガーネットの石の持つ意味「真実」「情熱」「友愛」「繁栄」「実り」そして勝利の石という別名を知っていれば、結婚生活における様々な困難にあった際、心を勇気づけてくれるかもしれません。
相手の立場になって深く考えたり、パートナーが辛い時に、一歩踏み出して寄り添える力をくれることでしょう。
ガーネットの価値判断の基準は、他の宝石と同様に色、大きさ、透明度で決まります。
一般的に広く流通しているロードライトガーネットやアルマンダイトなどは、数も多く高額で取引されることはありません。
しかし緑色のガーネット、鮮やかな緑のデマントイドガーネットや、ツァボライトなどは、価値が比較的高くなります。
一般的に指輪などの埋め込み石として使用される赤色系のガーネットは、それ自体にはあまり高額な価値がついていないと考えた方がよいでしょう。
同じ色のガーネットの場合は、大きく透明度の高いものほど価値が上がります。
ガーネットは比較的一般的な宝石に分類されるため、多くのブランドで取り扱いがあります。
有名、人気ブランドだと、
等ではガーネットリングの取り揃えがあります。
ガーネットは1月の誕生石でもあるので、手作り結婚指輪でも、オプションサービスもしくは無料サービスとしてガーネットを埋め込めることも多いです。
ガーネットとルビーは同じような色ですし、素人では見分けがつきにくい石です。
しかしそもそも成分組成がまったく異なっており、ガーネットが種類によって様々な組成のものがあるのに対して、ルビーは酸化アルミニウム(Al2O3)という成分でできています。ルビーはコランダムといわれる鉱物の変種です。
価値には大きく差があり、ガーネットはあまり高価格で取引されない場合が多いのに対して、ルビーは種類によらず他の宝石と比べて比較的高価格で取引されています。
ルビーの方が高価格で取引される理由は、主に産出量や採掘される石の大きさによるものです。ガーネットは世界各地で産出されていますが、ルビーは産出国がアジアに偏っています。また採掘されるサイズにも違いがあり、3カラット以上のルビーが採掘されることは珍しく、それだけ価値も高くなるということなんですね。
ガーネットとルビーは硬さも違います。
ガーネットの硬度は、モース硬度において「6.5~7.5」と比較的硬い石で、他の石の研磨にも使用されるような石ですが、ルビーはそれ以上に硬く、その硬さはダイヤモンドに次ぐ「9」です。
硬度が高いほど、傷つきにくく長持ちすると考えれば、その輝きや美しさによらず、実用的な面においてもルビーの方が価値が高いというのはうなずけるでしょう。
しかし、冒頭言った通り、実質的に素人がルビーかガーネットかを見分けることは難しいです。一般的な認知度で言えば、赤い宝石と言えばルビーを思い浮かべる人が多い中で、指輪に赤いガーネットが光っていれば、それを見てルビーがついていると勘違いしてしまう人も多いでしょう。
ガーネットとそれの土台となる組み合わせによっても印象が異なります。
シルバーやプラチナなどとガーネットとの組み合わせは、スタイリッシュな雰囲気にガーネットのワンポイントが可愛さや可憐さ、高級感をプラスしてくれますし、K18ゴールドなどとの組み合わせは、ゴージャスさを引き上げてくれます。
どの金属素材との組み合わせも違和感なく、印象を引き上げてくれます。
誕生石だし、石言葉からもガーネットを付けたいんだけど、男性が赤い石を付けていると変かも?と思って、ガーネットを付けるのをためらってしまう人もいるかもしれません。
ただそこまで心配しすぎる必要はありません。
結婚指輪に埋め込むような小さなサイズのガーネットなら、そこまで大きくは目立ちませんし、場合によっては指輪の内側に埋め込むことも可能です。
誕生石だったり、石の持つ意味が好きだという人は、男性でもガーネットをつけても全く問題ないと考えてよいでしょう。
ガーネットは比較的硬度の高い石ですが、雑に扱うとかけてしまったり、傷がついてしまうこともあります。成分的に中性洗剤で洗っても問題有りませんが、汚れやくすみがひどい場合は、購入したお店で仕上げ直しをしてもらった方が無難でしょう。自分で洗って、石が余計に傷つき、くすんでしまうこともありますので、注意しましょう。
ガーネットのうち一般的に流通している赤色のガーネットは、そこまで価値が高くありません。
しかし、石言葉には「真実」「情熱」「友愛」「繁栄」「実り」などのポジティブな意味を多く持つ石でもあります。
結婚指輪にどんな石を埋め込もうかなと考えている人は、深紅の輝きを放つガーネットを選んでみてはいかがでしょうか。