これから結婚などで指輪を購入されるという方に、今回は、指輪ってどんな素材があるのか、金属アレルギーなどの体質や好みに合わせて選ぶべき金属について解説してきます。
実は指輪に使用される金属と言うのは様々な種類があります。
まずは一覧で見てみましょう。
合金なども含めると、他にもたくさんの種類がありますが、一般的に指輪やアクセサリーに使用される金属は上記のとおりです。
結婚指輪などで使用される一般的な金属としては、
この2つがあげられます。結婚指輪の90%以上が、この2つの金属のうちどちらかで作られていると言っても過言ではありません。それだけ結婚指輪を作るうえではメジャーな金属です。
多くの方が結婚指輪として18金の指輪を付けていますが、実は18金と言っても、それには様々な種類があります。
ホワイト、ピンク、イエローの3つのラインナップは比較的知られていますが、その他の色に関しては初耳という人も多いのではないでしょうか。18金の指輪は、75%が金でできており、残りの25%は割り金と言われるその他の金属が入っています。割り金にどんな金属を使うかによって、指輪の色を変えられるため、18金の指輪は非常に豊富な色の種類があるということなんです。
18金は、異なる割り金を使って色の違いを表現していますが、使用される割り金によって価格が変わるということはあまりありません。18金のラインナップの中で選ぶなら、どの色を選んでもほとんどの場合は価格が変わらないので、好きな色を選ぶとよいでしょう。
18金と同様に、プラチナにも種類があります。
プラチナも純度によって種類が分けられています。
一般的に結婚指輪として用いられるのは、Pt900~950の比較的純度の高いプラチナになります。
指輪を購入する際、ハードプラチナという言葉を聞いたことがある人もいますが、実はハードプラチナの定義は非常にあいまいで、お店によってPt900のプラチナのことをいったり、Pt950のプラチナのことを言ったりしています。
ハードプラチナと呼ばれるプラチナは、純度も関係がありますが、割り金として使われる金属、パラジウムやルテニウムなどの割合も関係してくるため、単純にプラチナの純度だけでは、丈夫なものであるかを判断することは難しくなります。
ただハードプラチナと呼ばれるからには、プラチナの強度を高くするための何らかの加工(純度の調整や割り金の工夫)が施されていると考えて差し支えないでしょう。
金属はその種類によって、金属アレルギーの出やすさが変わってきます。
金属アレルギーの出やすさは、その金属のイオン化傾向(金属原子がイオン化しやすいかどうか)や、酸やアルカリとの反応のしやすさによって変わります。また金属の素材だけでなく、その人の体質との相性などによっても多少、症状の出やすさが変わってきます。
一般的に指輪に使用される金属で金属アレルギーが出にくいものを見てみましょう。
金属アレルギーが気になるという人は、上記の金属から指輪の素材を選ばれることをおすすめします。
金属アレルギーの出やすさは、金属の純度、混合物として含まれる割り金によっても違います。
金で言うならば、同じ金でも、10金よりも、24金の方が金の純度が高いため、金属アレルギーになりにくくなります。
また割り金の種類によってもアレルギー反応は違います。
例えば、同じ18金であっても、銅などを割り金として使用することの多いピンクゴールドよりも、銀やパラジウムを割り金として使うホワイトゴールドの方が、金属アレルギーの症状が出にくい傾向にあります。
また既に述べた通り、体質や相性によっても多少反応が変わってくるので、金属アレルギーが心配だという人は、金属アレルギーが出にくい金属を選びつつ、実際に金属アレルギーのパッチテストを行い、身に着けても問題ないか確認するのが無難です。
より慎重に金属アレルギーをテストしたい人は、パッチテストだけでなく、実際に指輪を付けて試してみるにこしたことはありません。普段は金属アレルギーがでなくても、汗をかいたときや、日常の様々な用事を行う場合に、金属成分が溶け出し、反応してしまうということもあるからです。
半永久的に身に着けるものですから、万が一アレルギーが出てしまった場合は、外さざるを得なくなってしまいます。ほとんどの人は、指輪に使用されるような金属(金やプラチナ)などの場合は、金属アレルギーがでませんが、アクセサリーをつけるとなんだかかゆくなるという人は、慎重に素材を選びましょう。
お気に入りの指輪があるが、金属アレルギーが心配という人は、指輪をロジウムコーディングするという選択肢もあります。
ロジウムコーディングとは、指輪にロジウムの膜を張ることで、金属と肌の接触を防ぎ、金属アレルギーを起こしにくくする加工方法のことです。
一般的には、純度の低い金や、シルバーアクセサリーにロジウムコーディングを行うことが多いです。
18金の指輪でもどうしてもアレルギーが出てしまうという場合は、ロジウムコーディングすることを検討しましょう。
対応しているお店も限りがありますので、ロジウムコーディングを希望する際は、お店に対応可能か相談してみたほうが良いでしょう。
指輪をプレゼントしてあげたいけど、どうしても経済的に高い指輪が買えないという人は、安い金属を選ぶという選択肢もあります。結婚指輪に使用されるような、金、プラチナなどはやはりそれなりの価格になります。まったくデザインのないものでも一本あたり5万円以上が普通です。
お金がない、また金属にこだわりがないという人は、
の素材から指輪を選ぶとよいでしょう。これらの金属なら金やプラチナよりも1/5~1/10に価格を抑えることが可能です。1万円以下で購入することができます。
比較的安価な素材を選ぶ場合は、それなりのデメリットがあります。
デメリットは大きく3つです。
<金属アレルギーが出やすい素材もある>
まず最初に挙げられるデメリットは、金属アレルギーの出やすさです。比較的安い素材、ステンレスやシルバー、銅などは金属アレルギーが出やすいです。指輪を渡す相手に、金属アレルギーがあるか把握しておく必要はあるでしょう。
もしお相手に金属アレルギーがある場合は、比較的安価で金属アレルギーが出にくい、ジルコニウムやチタンの指輪を選ぶようにしましょう。
<くすみやすい>
比較的安い素材で作った指輪は、金属が腐食しやすかったり、汚れやすいため、管理が難しいです。価格を安くしようとするあまり、すぐに見た目が変わってしまうような指輪をプレゼントするのはあまりよくありません。特に長く身につける結婚指輪は安易に安さで決めてしまうのは避けましょう。また金やプラチナなどの一般的な金属素材は、購入したお店での仕上げ直しや変形直しに対応していますが、安い素材だと、アフターケアに対応してない場合もあります。普段から身に着けるものだからこそ、安さだけで素材を決めてしまうのはすこし考え直した方がよいかもしれません。
<トラブルになるかも>
記念品でもあり、半永久的に身につける結婚指輪を、プラチナや金以外の素材で作る場合は、パートナーがどのような気持ちになるのかも慎重に考えた方がよいかもしれません。
「こんな大事なものをケチるなんて・・・」と思われる可能性もあります。
特殊な事情がない限り指輪の素材をケチってトラブルになるようなことは避けたいものです。愛は値段で測れないとは言っても、やはり「よい物をパートナーに身に着けてほしい」と願うのは自然なことです。
しっかりと相手の気持ちを汲み取ったうえで、素材を選ぶようにしましょう。
いかがでしたか?
同じデザインの指輪でも、素材の選び方によって風合いが変わったり、金属アレルギーの反応も変わってきます。指輪を作りたいけど、どんな素材がいいんだろう?と検討されている方は、ぜひ参考にしてくださいね。